20 6月 2020

ブルームのない製造プロセスに向けて

Born2Bond Ultra

シアノアクリレート·ベースの接着剤を使用する製造業者の間で、「ブルーミング(白化現象)」は長年にわたり話題となってきました。これは接着剤を塗布した箇所の近くで部品に白いシミができる現象で、組み立てたパーツの外観全体を損なうことになります。

組立部品がその後塗装されたり研磨されたりするため、ブルーミングがあまり問題にならない場合もあります。最終的に大丈夫ならば、絶対要件ではないわけです。一方で、高級品の製作では、美しい外観が第一となります。高価なファッションアクセサリーや、やはり値の張る家電製品であれば、製品の品質やブランド価値を損なうシミや汚れは許されません。

ではブルーミングはどのように生じるのでしょう。技術的に言うと、その組成により高速反応のシアノアクリレート接着剤が揮発性の高い物質を含有しているからです。つまり高い「蒸気圧」を持っていることになります。揮発性を持つタイプは、パーツ表面で揮発性物質が凝縮したときにシミを形成し、これは特に黒色や光沢があるパーツ、また口紅ケース、レンズやガラスカバー、高級筆記用具、香水ボトルなど、光学的に透明なパーツで顕著になります。

瞬間接着剤のタイプ

瞬間接着剤の中には主要な2つのタイプがあります。「エチルシアノアクリレート」と「シアノアクリル酸メトキシエチル」で、それぞれ「ECA」「MECA」という略称で呼ばれます。ECAベースの接着剤製品は、広く使用されています。一般的に安価に製造できるため、接着剤業界の主流となりました。便利で使いやすく、強力な瞬間接着が行えます。しかしその揮発性による2つの短所があります。ブルーミングが生起し、鼻をつく臭気があるために、それに適した環境でしか使用できません。

新世代のMECAベース製品はこれらの短所一切を解決するために設計されました。ブルーミングは無視できるほどわずかで全くの無臭、目への刺激もありません。それでも瞬間接着剤としての機能は完璧で、ほかの化学剤の追加なしに複合的な材質タイプを接合することができます。

革新的な技術により、今ではMECAベースの瞬間接着剤を採用して競争価格でこれらの長所を享受できるようになりました。MECAベースの瞬間接着剤がなぜそれほど優れた働きをするのか。その技術的な理由は、揮発性を大きく抑制した生成分子そのものの設計と関連しています。すなわち、臭気を紛らす回避策など配合処方のみで無効にすることはできないので、ブルーミングを基本設計のレベルから排除しているのです。

硬化速度

ECAベースの瞬間接着剤が「硬化する」(液体から耐久性のある固体に変わる)スピードも、メーカーが競ったり規制されたりするブルーミングの度合に影響します。すべてのECAベース接着剤が同じ速度で硬化するわけではありません。速度は配合処方のタイプと組み立てられる材料の性質にも左右されます。揮発性のあるECA接着剤が、急速に固体化しないとき、例えば比較的受動的なパーツを接合する場合に、より多くのブルーミングを発生させるのは明らかです。こうした製造シナリオは、促進剤を配合したり、スプレー式プライマーなど追加剤を使って対応することができますが、そのいずれのアプローチにも欠陥があります。

ECAベースの配合処方では最終使途でブルーミングが出てしまいますが、これは組み立てたパーツの間からどうしても余分の接着剤が流れ出るからです。これによって揮発性の素材が大気に触れて、結果として接合部近くに白いシミができます。特にデカール、装飾パーツ、携帯電子機器の小型カメラ部品など、小型部材をきれいに接合したい場合に、これが困難な問題となります。

接着剤の量を増やせば接合が改善すると思いたいところでしょうが、実際のところ、瞬間接着剤ではほとんど正反対の結果になります。それでも、とにかく品質を確保するには、非常に綿密に設計された製品が必要になります。塗布用に分注する量およびそれをいかに正確に塗布できるかの制御は、メーカーが直面する最も困難な課題ですが、適切に設計された瞬間接着剤を効果的に使用するためにはどうしても解決する必要があります。無臭でブルーミング(白化現象)がないMECAベース製品は、エンドユーザーの皆様に、組み立てるパーツの性質により必要とみなされる精度にある程度の余裕を提供します。

MECAベースの瞬間接着剤は、ほとんどの素材に瞬時の強力な接合が行えるという従来製品の利点を継承しつつ、パーツの汚れ、特別な換気を必要とする製造ゾーン、高価な高精度塗布装置や製造後クリーニングの必要性といった欠点を克服し、従来接着剤に伴う問題への論理的ソリューションを提供します。

小型電子製品、高級宝飾品、おしゃれなガラス包装容器、デザイナーファッションアクセサリーなどに携わるメーカーの中には、これまでコスト効果に優れた別手段がなかったために従来接着剤をあきらめた方々もあるかもしれません。そうしたメーカーには本製品をぜひご検討いただきたいと存じます。


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